本日は最近話題の格安SIMの会社『 ゼロモバイル(ZERO MOBILE) 』について取り上げたいと思います。
こんにちわ管理人のピリカです。
皆さんは携帯電話は格安SIMを利用されていますでしょうか?
私は大手キャリアを利用しています。以前、格安SIMに買い替えようか検討したのですが、そんなに驚くほど安いわけではないなぁという印象を受け、サービスも大手キャリアに比べて制限があったりなどして、結局そのまま大手キャリアの携帯電話を使い続けています。
今回はそんな格安SIMの会社を検証していきます。
単なる格安SIM会社であれば、検証などしないのですがこの会社はマーケティング手法に、MLM(いいわゆる、ネットワークビジネス)を採用している会社です。
MLM自体は違法でもなく、世界中の企業が採用しているマーケティング手法なのですが、詐欺に使われることもかなり多く、特に日本ではイメージは相当悪いですね。
試しに、周りの友人、知人にネットワークビジネスを始めようとしていると相談してみてください。結構な確率で止められます。止められるだけならまだしも、その話をしただけで連絡が取れなくなることもあるでしょう。
最近でもコロナ禍で収入が減った若い世代が、金融系のネットワークビジネスの詐欺にハマり大変な状況になっているといったニュースを目にする機会があります。
ちなみに、私自身も過去に金融ネットワークビジネスにハマりお金を失った経験があります。(泣)
そのエピソードはプロフィールにまとめていますので、良かったらご覧ください。
ゼロモバイル(ZERO MOBILE)とは
ゼロモバイルは格安SIM、広告、MLMのハイブリッド
冒頭でもお伝えしたとおり、単なる携帯会社であれば、こちらのブログで取り上げることはなかったのですが、このゼロモバイルはMLMを採用しているという事で、気になったので検証をしてみる事にしました。
会社名からも想像ができるように、ゼロモバイルは格安SIMの会社です。
格安SIMの会社は今では全く珍しくありませんが、このゼロモバイルはユーザーが広告を閲覧することによって携帯料金を安くする仕組みが組み込まれています。
そしてさらに、ユーザー獲得数を増やすためにMLM(マルチレベルマーケティング)、いわゆるネットワークビジネスのマーケティング手法を取り入れている点が他の格安SIM会社とは大きく違う点になります。
会社概要
会社法人等番号 | 31200-01-230259 |
---|---|
商号 | 株式会社ゼロモバイル |
本店 | 〒541-0058 大阪府大阪市中央区南久宝寺町1-9-6 エスエルビル7F |
FAX | 06-7632-3053 |
会社創立年月日 | 令和2年7月3日 |
事業者区分 | 届出電気通信事業 E-02-04530 |
事業内容 |
|
役員 | 代表取締役社長 森畠真実 |
引用元:ゼロモバイル公式サイト
会社が設立してまだ日が浅いですが、今までの格安SIM会社には無い広告料金をユーザーに還元するという特徴のある会社で近年注目されています。
ちなみに、メールアドレスが記載されていませんね。
公式サイトにもお問い合わせの項目がないです。これは少し不信感を抱いてしまいます。
ゼロモバイル(ZERO MOBILE)の実態
ゼロモバイルは格安SIMですから、まずは料金プランを確認してみましょう。
ゼロモバイル(ZEROモバイル)の料金プラン
音声SIM ⽉額費⽤(税込)
- 音声 20GB プラン 2,728円/月
- 音声 50GB プラン 4,378円/月
データSIM 月額費用(税込)
- データ 20GB プラン 2,508円/月
- データ 50GB プラン 4,158円/月
※この他に事務手数料3,300円、SIM発行手数料433円(いずれも税込)が別途かかります。
オプション料⾦(税別)
5分かけ放題:990円/月
15分かけ放題 : 1,320円 / 月
留守番電話サービス : 330円 / 月
割り込み通話 : 330円 / 月
紙明細発行サービス : 330円 / 月
ギガ追加 : 1GB/ 550円
その他
通話料:30秒/11円
留守番電話:330円
割り込み電話:330円
紙明細発行料:330円
テザリングサービス:無料
ゼロモバイルのMLMビジネスで稼げるのか?
ゼロモバイルはポイントを携帯料金に利用できるといったユニークなビジネスモデルを採用していますが、ユーザー獲得方法に関してもMLM(マルチレベルマーケティング)いわゆる、ネットワークビジネスを採用している点で他の格安SIMとは違った特徴を持っています。
では、そのMLMを利用したビジネスで稼げることが出来るのでしょうか?
詳しく見ていきましょう。
ゼロモバイルは代理店登録をすることで紹介ビジネスに参加できます。
代理店登録費用は以下の通りです。
代理店登録料:14,300円
代理店システム料:8,800円/月額
この他に、ゼロモバイルの契約をしなければいけないので事務手数料等を合わせると、
初回支払い額:26,833円
になります。
そして、翌月以降契約したプランによって、以下の金額を支払う必要があります。
50GBプラン:13,178円
20GBプラン:11,528円
この金額を上回る報酬が入らないと、赤字になってしまいます。
それでは、報酬体系はどのようになっているのでしょうか?
ビジネス報酬体系
ゼロモバイルは結構複雑なボーナス体系を採用しています。
ボーナスが多彩にあり、モチベーションを高めようとしている事は分かるのですが、MLMは結局のところ契約者が増えない限りボーナスは増えません。
報酬表を確認すると、1ユーザー獲得することで750円が毎月報酬として入るようです。
代理店システム料の8,800円を回収するためには、12名の契約者を獲得する必要があります。
もちろん、契約を取ったとしても解約されてしまっては報酬が減りますから、なかなかシビアですね。
また、MLMは営業活動をするために、経費がそれなりにかかるものです。
お客さんに会う際に入る喫茶店代や交通費などは全て自分の持ち出しになります。
そういった経費が掛かることも考慮しなければいけません。
格安SIM業界についても考察する
ゼロモバイルでMLMビジネスの活動をして報酬を得るためには、契約をしてもらわなければいけません。
では、現在格安SIMの業界はどのような状況になっているのでしょうか。
少し調べてみました。
まず、2021年5月時点の格安SIM(MVNO)の契約者数は、全体の15.8%です。
引用:https://ictr.co.jp/report/20210526.html/
この数字を見てどのように思われますでしょうか?
格安SIMが始まってもう久しいですが、シェアは2割にも届いておらず少ないと思います。
私が以前感じた、「格安SIMという割にはそこまで安くないじゃないか」、というイメージを持っている方が多いのでしょうか?
もちろん、それ以外にも理由があるとは思いますが、格安SIMを利用する方が少ないとなれば、ゼロモバイルで紹介ビジネスを始めても契約してくれる方が中々現れず苦戦する事は目に見えています。
また、格安SIMの会社自体も日本の会社だけでも100社を超えています。
かなり厳しい競争になることは容易に想像はできますね。
ビジネスを進める上で有利な市場かどうか考えると、中々厳しい市場である事は間違いなさそうです。
引用:https://ictr.co.jp/report/20210526.html/
携帯料金は本当にゼロにできるの?
ホームページを確認すると、1回の動画は5秒~30秒程度のようです。
動画を最後まで視聴すると、1ポイントが獲得できてそれがそのまま1円として利用できるようです。
つまり、仮に50GBプランに加入していた場合、以下のようになります。
動画を1回視聴すれば1ポイントですから、携帯料金4,378円をゼロにするためには、動画を4,378回視聴する必要があります(苦笑)
4,378回÷30日=約146回/1日
1日146回動画視聴を繰り返せば、携帯料金をゼロにできます!
もはやスキマ時間でできるレベルではありません(苦笑)
また、ホームページの注意書きに以下のようにありました。
1日のCM動画再生回数に上限はありますか?
1回線につき1日に視聴できる動画には100再生(回)程度の上限があります。
*連続再生できなくても10再生(回)/1時間 程度の再生が可能
今後、広告が増えるに連れて制限が無くなっていく予定です。
残念ながら、現在は1日100回程度しか動画視聴が出来ないようです。
動画視聴の他にも、アプリをダウンロードしてもポイントが獲得できるようなので、そちらも併せてポイントを獲得すれば携帯料金ゼロも達成可能かもしれません。
しかし、ポイントを獲得するためには結構な労力がかかりそうなことが想像できますね。
紹介ビジネスを進める上で、最大のセールスポイントである、ポイントで携帯料金を最大ゼロにできるという点ですが、もしお客さんが上記のような事に気づいたらすんなり契約をしてくれるでしょうか?
ちなみに、私だったら広告視聴に時間を取られる事が無駄に感じてしまって、あまり魅力的に映らないですね。
口コミ
ゼロモバイルがスタートして1年以上経ちますので、セールスポイントである広告をみたりアプリをダウンロードして、獲得したポイントで携帯料金をゼロにできた人が出てきてもいいころです。
そこで、実際に利用している方のリアルな口コミ検索してみたのですが、携帯料金をゼロにできているという嬉しい報告例が見つかりませんでした。
一利用者としては実際にポイントを利用して携帯料金をゼロにできるという、実体験の口コミを相当数確認してからでないと契約する気には中々なれませんね。
ゼロモバイル(ZERO MOBILE) のまとめ
ここまで検証して参りましたが、ゼロモバイルのMLMビジネスに参加することはおすすめすることはできません。
以下に理由をまとめます。
- 格安SIMはシェア15%程度に過ぎず競合他社もかなり多い
- MLMであるため社会的にイメージが悪く敬遠される可能性がある
- 携帯料金をゼロにするためには相当の労力が必要で顧客がメリットと感じない可能性がある
- 実際に携帯料金をゼロにできたとする良い口コミが見当たらない
ゼロモバイルは今までにない特徴を備えた格安SIM会社ではあるものの、MLMを利用して紹介ビジネスとして参加しても思うように報酬を得る事は難しいと判断します。
既に日本人の人口以上の携帯電話契約数があると言われていて携帯電話スマートフォン市場は完全に飽和状態です。
格安SIMに対抗して大手キャリアも料金の見直しなどを行っていて格安SIMにますます、「格安」感がなくなってきているように思えます。
また、顧客は携帯電話に求めるものとして「品質が重要」とする意見もかなりの割合で存在するのです。その数字がそのまま、先ほど掲載した携帯電話利用者シェアの数字に当てはまっているように感じます。
今後も格安SIM会社のシェアがあまり増えていかないと考えると、競合他社ひしめく市場でMLMという負のイメージを払拭して契約を獲得するのは相当な努力が必要である事は間違いありません。
もし、ゼロモバイルのMLMビジネスを検討しているのであれば、そのあたりも考慮して良く考えた方が良いと思います。
それでは本日はここまでです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
管理人ピリカ